相談するなら誰に 職場の人間関係よくする小さな習慣

仲間 同僚

はじめに

同じ業種や業務量であっても、職場の人間関係によって、仕事の楽しさや充実感は大きく変わります。

それだけに、職場の人間関係に悩む方は多いのではないでしょうか。

全28問のクイズを通してビジネスの基礎スキルを身につけていく、

『入社3年目までに身につけたい上司のトリセツ』(日経BP)

の著者、横山信治氏に、職場の人間関係がよくなり、上司からの評価も上がる方法を聞いたインタビューのご紹介とともに本日はブログを書きたいと思います。

いきなりですが問題です

Q.最近、直属の上司である課長とうまくいっていない。状況を変えたいあなたは、誰に相談しますか?
①話しやすい同僚
②他部署の上司や先輩
③課長本人

私は、①と②ですね。③は本当に最終手段です。

同じような状況のとき、日頃、あなたは誰に相談していますか?

「相談」というのは非常にデリケートなもので、上手に扱うことができればあなたと課長との関係性をよくすることができます。

そればかりでなく、周囲にもいい影響を与えるため、信頼関係に結ばれた活気のある職場へと変えていくことができるでしょう。

一方、相談の仕方を間違えてしまうと、課長との関係が復元不可能になり、そこからギスギスした、働きにくい環境になっていってしまうのです。

相談はまず「誰にするか」が重要

驚くなかれ、このクイズにおいて、相談者としてもっとも的確なのは、

「③課長本人」

です。私も完全真逆の考えでした。なぜでしょうか?

でもその理由は考えて見れば明白なんです。

まず、「①同僚」に相談した場合。

おそらく、的確なアドバイスがもらえる……というよりは、上司の悪口大会になってしまうのではないでしょうか。

悪口でガス抜きできたとしても上司との関係はよくならず、悪い噂が広まる原因にもなります。

かえって仲をこじらせてしまう原因にもなりかねない選択肢です。職場の雰囲気はどんどん悪くなっていってしまいます。

「②他部署の上司や先輩」に相談した場合はどうでしょうか。

この場合には、万が一(1)同様に悪口大会になってしまっても、噂にはなりづらいかもしれません。

しかし、それで課長との関係性がよくなるわけではありませんね。

相談相手があなたと課長との仲を取り持とうとしてくれても、他部署ならば影響力も低めです。

それでは、「③課長本人」に相談する場合を考えてみましょう。

まともな上司であれば、部下とコミュニケーションがうまくいっていなければ、多少なりとも気にしている可能性が高いものです。

そんな部下から正面切って相談されて、悪い気がすることはないでしょう。

上司自身も「あなた」のことを気にしている

ですから、「関係性がうまくいっていない上司本人に相談する」のがこのクイズではベストなのです。

「人間関係がうまくいっていない」

という、ともすれば悪口のようにも聞こえてしまうような相談は、うかつに他人にすれば、たちまち広がって取り返しのつかないことになってしまいます

社内では悪い噂話や評判の広まるスピードはとても速く、良い評判はかなりゆっくり広まる、というのは鉄則です。

ここでは、上司に対する部下のふるまい方を紹介しましたが、部下に対する上司のふるまい方でも同様なんです。

「ちょっとのよいしょ」を有効活用しよう

うまくいっていない相手本人に相談するには、心理的抵抗があるかもしれません。そんなときには、

「課長みたいに営業成績を上げるには、どうしたらいいですか?」

など、少し相手を持ちあげる方向で、人間関係そのものでないところから話を切り出してみましょう。

昨今は、こういったコミュニケーションを、

「スマートでない」

「時代遅れ」

「昭和のスキル」

ととらえる風潮もあるようですが、人間関係のような脈々と続いていくものは、ほんの数年、数十年で変わることはありません。

あなた自身も、ダメ出ししかしない上司よりは、いい部分を認めてくれる上司のほうが、心を開きやすいものでしょう。

達人 松下幸之助

今回もその人間心理を踏まえて、相手を少し持ちあげることで上司に「話しを聞こう」と思わせるのです

このような、相手をちょっと持ちあげていい関係性を築く達人が、パナソニックの創業者である松下幸之助さんです。

今でも語り継がれているのが、孫の友達が自宅に遊びに来た際のエピソードです。松下さんは、子どもたちに向かって、

「今の学校はどうなっているの?」

「君たちの興味のあるものは何?」

と、2時間も3時間も質問していたといいます。

こうした質問が「相手からの教えを乞う」ことにつながり、孫の友人という年も立場も違う人たちとの人間関係を築くことになるのです。

職場の人間関係不良の一番の原因とは?

多くの場合、上司と部下の人間関係がうまくいかない原因は、「コミュニケーション不足」です。

何かうまくいっていないときには、直接コミュニケーションをとるようにするだけで、お互いの思い込みや勘違いにも気づくことができ、関係も改善していきます。

昨今では、メールやチャットなど、直接顔を合わせなくてもやり取りできるツールが仕事の主流になっている方も多いと思います。

しかし、人間関係や雰囲気をつくるのは、オンラインのツールではなく、人間同士の直接のやり取りです。

ぜひ、試してみてください。

上司・部下のいい関係性が、居心地のよい職場をつくる

このように、職場の雰囲気や、あなたに対する評価は、ちょっとした振る舞い方や上司・部下の関係性によって決まります。

この本質をなるべく早く身につけることが、仕事を楽しく充実させる秘訣です。

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