はじめに
4月を迎え、転職、あるいは異動や出向などで新しい職場に入っていく人も多いことでしょう。
職場が変われば、仕事内容や仕事の進め方、システムやツールの使い方なども変わりがち。
どこの職場にも、その職場ならではの細かなルールがあるものです。
なかには明文化されていないものや、研修で教わらないような「暗黙のルール」もあるので、気をつける必要があります。
例えば、会議の資料は事前にメールで共有しておくのか、プリントして配布するのか、自分のデスクでおやつを食べてもOKなのか、NGなのかなど、明文化されていないルールにもいろいろあります。
前の職場では当たり前にしていたことでも、「これってどうなのかな」と迷ってしまうことも多いものです。
そんなときにすぐ誰かに気軽に質問できる、そして、聞かれた相手も快く教えてくれるという関係を早く築いておきたいもの。
そうすれば、無駄に戸惑う時間が減り、本来の業務で早くパフォーマンスを発揮できるようになるでしょう。
そこで今回は、新しい職場で「教わり上手」になるためのポイントをお知らせします。
2つのタイプ
皆さんもこれまでに、後輩や新入社員から質問を受けた経験があるでしょう。
その際、快く「教えてあげたい」と思える人と、何だかイラっとさせられる人という2つのタイプがあったのではないでしょうか。
転職者を受け入れた経験がある人たちの声を聞くと、その差はこんなところにありそうです。
・快く「教えてあげよう」と思える人
- いきなり質問するのではなく、「お忙しいところ申し訳ありません。今ちょっとお聞きしていいですか」といった気遣いの言葉がある
- 「一からすべて教えてください」と依存せず、「こういうやり方でよろしいですか」「私はこうしようと思うのですが、不都合はないでしょうか」など、自分自身でも考えたり、仮説を立てたりした上で質問する
- 「教えてもらって当然」という態度ではなく、「お時間を割いてくださり、ありがとうございました」などの言葉で感謝の気持ちを表す
・質問されて「イラっ」とする人
- 忙しくバタバタしているタイミングで、急ぎでない内容の質問をしてくる
- こちらが丁寧に説明しているのにメモを取らない
- 同じ質問を何度も繰り返す
- 自分のミッションを超えた業務に関して質問してくる
これから新しい職場に入る皆さんは、ぜひこれらのポイントを意識してみてください。
庶務・アシスタントさんを味方につける
会社のグループには、「庶務」「アシスタント」などと呼ばれるメンバーがいることが多いと思います。
多くの場合は女性ですが、そのメンバーと早い段階でコミュニケーションをとって仲良くなり、味方につけておくことをお勧めします。
そもそも、交通費や経費の精算、備品の場所や扱い方といった細かなことはアシスタントさんに教えてもらうことが多いと思います。
それだけでなく、業務のことで先輩に何か聞きたいとき、不在だったり忙しそうにしていたりする場合など、アシスタントさんでもわかりそうな内容であれば、気軽に聞けるようにしておくと安心です。
アシスタントさんは日ごろからグループ内を俯瞰(ふかん)して見ているので、それぞれのメンバーの得意分野も把握しているものです。
仕事上で誰かに相談したいことが持ち上がったときなど、
「こういうテーマは誰に聞くといいですか?」
と尋ねたら、
「それなら〇〇さんが詳しい」
などと適切な回答をもらえることもあります。
つまり、最短で問題が解決でき、仕事がスムーズに進みやすくなるというわけです。
つくづく、今の勤務先でもそうですが、組織では女性は怖いです。絶対にお勧めなのは、
適度に距離を保ちながら、近すぎもなく、遠すぎもなく、悪くない関係を築くこと
です。そうすれば、かなり働きやすくなることは間違いありません。
自分の知見・スキルの「披露」を焦らない
中途入社者の場合、「即戦力」として、経験を生かすことを期待されるケースが多いでしょう。
しかし、最初から「デキるところを見せよう」と気負うのは禁物です。
「自分の知見・経験を教えてあげる」
というスタンスからスタートすると、逆に教えてもらいづらくなります。
周囲も「あの人に『教えてあげる』のはプライドを傷つけるかもしれないから、あえて口を出さないほうがいいかな」などと、変な遠慮をしてしまうかもしれません。
結果的に、教えてもらいにくくなって、自分が損をすることになります。
自分に実績やノウハウがあっても、
「この会社の事情を自分はまだ理解できていない」
と認識することが大切です。
気持ちは腰低く、腰低くです。これで損することはまずありません。
私がそれと逆になってしまい失敗したので間違いありません。
過去に経験した業務であっても、会社が変わればルールや進め方は異なります。
わかっているつもりで勝手に進めると、周囲に迷惑をかけることになることもあり得ます。
「皆、忙しそうだから、質問して手間を取らせるのも申し訳ない」
などという遠慮から、聞けないまま自分の判断で進めてしまうこともあるでしょう。
でも、それが間違っていたのでは、後でリカバーするのに結局メンバーに手間をとらせてしまうことになりかねません。
とにかく「知ったかぶり」は禁物です。
経験者といえども、その会社では「新人」であることを肝に銘じ、
「こういうやり方で進めていいですか?」
といった感じでルールや手順を確認したうえでとりかかるようにしましょう。
どんどん質問していいのは、中途入社して間もない期間の特権です。
わからないことをわからないままにしたまま時間がたってしまうと、どんどん聞きづらくなるので、早い段階で疑問を解消しておきたいものです。
「新人なので」
を理由に気軽に相談したり質問できたりするのは、入社後半年くらいの期間ではないでしょうか。
まだお客様扱いしてもらえる期間中に、疑問は早めに解消しておくことをお勧めします。
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