はじめに
あなたは、マンションに住んでいますか?そこに管理人さんはいますか?
私はマンションに住んでいて管理人さんもいます。おそらく大手不動産系なので、そこを定年退職した方などがその職に就いていると思うのですが、思った以上に色々やることはありそうです。
マンション管理人の人気急上昇
ここ最近、マンション住民の暮らしをサポートする管理人は、定年退職後の再就職先として人気の職種なんです。
接客サービスや営業活動など現役時代に培ったスキルを生かせます。
ただ、コミュニケーション力や柔軟な対応力、絶やさぬ笑顔、細かな気配りなど求められる能力は意外に多いのです。
住民の様々な要望に応えるため、気苦労もあるようです。
「おはようございます。行ってらっしゃいませ」。
午前8時、東京都豊島区のタワーマンションで働く男性(64)の1日は、居住者へのあいさつから始まります。
ロビーに30分間立って見送りを終えた後、共用スペースの通路にごみや汚れ、異常がないかを1時間かけて見回ります。
1階の防災センターの自席に戻ると、新しい入居者の手続きなど事務作業に取りかかります。
エレベーターや駐車場の設備点検などで訪れる業者の作業にも立ち会います。
午後5時の終業間際にはインターホンが鳴り、居住者から「すぐにタクシーを手配して」との依頼も。
タクシー会社に予約を入れ、夜間の担当者に引き継ぎました。
Bさんの事例
前職は高級ホテルの営業マン。
外資系企業に対して宿泊や宴会のセールスを担当しました。
60歳の定年を機に「接客技術を生かせる」とマンション管理人になりました。
得意の英語を駆使し、外国人住民の相談にも乗ります。
約400戸が入るこのマンションで働く警備や清掃のスタッフ15人のリーダーで、
肩書は「グランドマネージャー」。
かつて管理職だった経験を踏まえ、働く人たちが仕事を円滑に進められるように目配りしています
Cさんの事例
東京都港区の高級マンションでは日中、女性管理人(67)が切り盛り。
設備点検業者や清掃業者との日程調整などのため、1階のフロントでパソコンと向き合います。
来訪者も引っ切りなしで、手際良く応対しています。
現役時代はメガバンクの部長を経て、米国不動産投資会社の役員も務めました。
米国勤務は12年間に及びました。
65歳で退職後、都内のハローワークで職探し。
2018年春、このマンションの完成とともに管理人を始めました。
通常業務のほか、「ペットが急病だから、病院を探して」などと突然の依頼も飛び込んできます。
それでも「ホテルのコンシェルジュのような役割。
住んでいる方に喜んでもらえるのがうれしい」とやりがいを感じています。
午前8時~午後5時の勤務時間はあっという間に過ぎるといいます。
全国で分譲マンション約2000棟を管理する住友不動産建物サービス(東京・新宿)の戸部忍・人事採用課長は、
「チームワークで仕事をしてきた人は管理人に適している。特に大型物件は複数のスタッフがチームを組んで運営するため、マネジメント経験がある人の需要は今後増えていく」
と話しています。
同社の管理人は未経験者が大半で、2週間~数カ月間の職場内訓練(OJT)を経て独り立ちします。
「定着率は高く、5~10年ほど勤務する人がほとんど」(戸部課長)といいます。
給与は業務内容や勤務日数・時間、場所などによってかなり異なりますが、都市部の物件で週5日勤務する場合、月額20万円前後というのが相場のようです。
シニアライフアドバイザーの松本すみ子さんは、管理人について、
「住民の様々な要望に臨機応変に対応する能力が求められる仕事で、経験を重ねたシニアには向いている」
と語ります。
その一方で、
「第二の人生で管理人を目指す人には管理職経験者も多い。部下を指導していた立場とは違い、自分で行動しなければならない仕事も多いので、頭の切り替えも必要だ」
とアドバイスしています。
あなたも将来、管理人、目指してみては?
マンション管理士の資格も取っておいた方が良いでしょう。
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