千葉県内で労使間のトラブル関連の相談が増えています。千葉労働局の集計では、2018年度の民事上の労働紛争に関する相談件数は前の年度に比べて14%増の8162件にのぼり、過去最多を更新。なかでも職場での嫌がらせやいじめなどパワーハラスメント(パワハラ)に関する相談の増加が目立ち、労働局も対応に追われています。
労働紛争に関する相談内容の内訳はパワハラを中心としたいじめや嫌がらせが件数全体の32%で最多。解雇(12%)、自己都合退職(12%)、労働条件の引き下げ(11%)が続きます。いじめや嫌がらせの相談件数は前の年度に比べなんと21%増で、全体の伸び率を上回っています。
千葉労働局の担当者は「転職に成功した労働者が以前の勤務先で受けたトラブルを相談するケースが目立つ」と話します。人手不足を背景に転職先の選択肢が増加し、パワハラを受けた職場を辞めやすくなったことで、被害者が泣き寝入りせずに済むようになったようだ。
これは大変すばらしいことですね。私もまさにその一人。もちろん私はパワハラだけが原因で転職したわけでは無いですが、皆がこのように声をあげていくことで、雇用者にとっては段々良いサラリーマン社会になってきていると考えていいのではないでしょうか。
また、相談にとどまらず、パワハラを受けた労働者が事業主に補償を訴えるケースも増加。いじめや嫌がらせに関し、労働局に助言や指導を求めたのは142件と前の年度に比べて27%増加しました。弁護士、学識経験者らでつくる紛争調整委員会にあっせんを求めた件数も77件と45%増えました。
助言や指導、あっせんには法的な強制力はありませんが、持ち込まれた案件の4割で解決金の支払いなど問題解決に至っているといいます。
千葉労働局の労働紛争調整官は「最初はパワハラを認めなかった事業主が紛争調停委員から客観的な指摘を受け、認識を改めるケースが目立つ」と指摘。
パワハラ防止に対する企業側の意識は高まっていますが、具体的にどんな行為が該当するのか十分な理解が進んでいない現状がうかがえます。基本的にセクハラ・パワハラは相手がそのように受け取ったら該当すると完全に定義づけしていいと思うんですけどね。
5月に職場でのパワハラ防止を義務付ける関連法が成立し、今後企業は相談窓口の設置などを求められます。しかし、この前のブログでもお話ししましたが、関連法は上下関係を背景としたパワハラは許されないと明記はしましたが、行為そのものの禁止や罰則は盛り込んでいないんです。新法が効果を上げるには、企業が「何がパワハラか」を正確に理解し、問題の芽を見逃さない意識を職場に浸透させることが不可欠なのと同時に、罰則を設けるべきだとやはり私は考えます。
何事も準備は大切です。パワハラをされてからでは遅いです。そのような恐れのある上司にあたってしまったら、転職の準備をしておくのも手です。私は前職そのようなことをしておいて本当に良かったと思っています。
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