今日は、AIはどこまで仕事ができる?何が期待できる?っていうお話です。
■創造力を刺激する
「仕事は1カ月早くなった」。と語るのはサイバーエージェントの横井さん。AIはクリックされる確率の高い画像を一瞬で選びます。横井さんはこれを吟味し、顧客に提案。これまで広告の良しあしの判断基準は、実際にサイトに1カ月載せてみてわかるクリックの実績しかありませんでした。
そして、成果を出し始めたAIはさらに実力をつけていくんです。たとえば自らデザインなどを生みだし、ひらめきをもたらします。
サイバーエージェントはそんなAIの研究のため、2018年に子会社サイパー(東京・渋谷)を発足させました。
AIにすべて任せるのではなく、AIが人間を鼓舞する役割に期待。 AIブームが10年代前半に始まると、仕事が奪われるという脅威論も広がったのは記憶に新しいです。
経済協力開発機構(OECD)によると、仕事の14%は高い確率で自動にできるそうです。これとは別に32%は求められる能力が変わります。 しかし、大事なのはすべてAIが仕事をするということではなく、自動化をきっかけに、個人が単純作業をする必要がなくなり、組織が一層成長するということだと思います。
三井住友銀行では、入力作業などを自動化するソフトウエア「ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)」が18年、職場に導入されたため、そこで働く人達に時間が生まれ、有効活用できるようになりました。
■新たな多様性
総務省によるとAIを使う国内企業は20年に44%。18年の2倍となるそうです。この先、AIがデータ収集と分析の能力を高めていくと、働き方はどう変わっていくのでしょうか。
「誰も思いつかない選択肢を示し、経営者を支える」。日立製作所の柳井孝介さんは、「アドバイザーAI」を開発中です。
工場に再生可能エネルギーを導入すべきか。そんなテーマに賛成、反対の立場から複数の根拠を示します。
記事やリポートを分析し、リスクがないか問います。経営層もAIに刺激される時代が来るでしょうね。
三菱総合研究所のAIイノベーション推進室長、比屋根一雄(56)は、「職場を変える力としてAIの重要性が増していくだろう」と話します。
人間の能力を広げる様々なタイプのAIが登場し、外国人や高齢者とともに多様性をつくりだします。 私たちの職場はいくつもの変化のなかにあります。働く人の意識、人口構成、取り巻く技術。様々な力を引き出し、変わろうとする創意工夫が会社を成長させる原動力となるでしょうね。
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